楽しさを見出し、つくっていくことで
射水のまちを「ずっと」好きになる
北陸ポートサービスが運営する、射水市を拠点としたまちづくりのプラットフォーム「imizutto(イミズット)」。エイタブリッシュはその一環であり、リノベーションされたこの店舗も、イミズットの拠点になります。2階はギャラリーなどのスペースになるべく現在リノベ中です。
「Play Well, Learn Well〜よく遊び、よく学べ」をコンセプトに掲げ、暮らしに必要な要素を融合させた場をつくり発信することを目的としています。射水(いみず)」と「ずっと」をかけ合わせた造語であり、「このまちが好き」「このまちにずっといたい」と子どもたちが思えるようなまちづくりを目指したいという思いから名づけたのだそうです。
「子どもが生まれたときに、この子たちにはどんな未来が待っているんだろう? と思ったことがあって。戦争や新型コロナウイルスといった思いもよらないことが次々と起こる今の時代において、自分たち自身が楽しく生きられるかどうかがとても大切なことだと考えるようになりました。
楽しさっていうのは、今この瞬間だけを楽しむのではなくて、より良い未来に向かっていこうとする姿勢にある。そういうことを、もっとやらなきゃいけないなと考えるようになりました」(加治さん)
「初めて富山を訪れたときの印象は、立山連峰すごいなとか、自然のすばらしさに感動していたんですけど、今、一番の魅力は何かと聞かれたら、やっぱり人ですね。加治さんたちに出会ってから、地域のことを真剣に考えている人がたくさんいることを知りました。まちの魅力っていうのは結局、そこにいる人がつくっているんだと思います」(川村さん)
自分たちが暮らすまちは、自分たちで楽しくしていく。人が集うことで文化が生まれ、この先100年続いていくような未来のあらゆる人にとっての故郷をつくりたい。射水の魅力を伝えるための場づくりから始まった、「imizutto」という拠点でありプロジェクト。内川沿いにエイタブリッシュができたことで、同じような考えを持つ人たちが集まってきてくれたら、とふたりは話します。
「目の前に流れるこの川をただただ眺めているだけで、何時間でもいられるんですよ。焚き火をしているときの感覚に近いというか、不思議な魔力がある。そういうのって、普通の観光をしただけでは気づかないし、味わえないと思うんです。
射水のポテンシャルや隠れた魅力をどんどん掘り起こしていくことで、今の子どもたちが大人になる頃には、もっと楽しげな風景が広がっているはず。そこにはきっと私たちも存在していて、川沿いでのんびりワインでも飲んでいるんだろうなと(笑)。まだまだこれからが楽しみですね」(川村さん)
Web:コロカル
credit text:井上春香 photo:竹田泰子