山のイラスト
〈8ablish TOYAMA〉から見える内川の風景
gourmet

射水市・内川沿いに佇むヴィーガンカフェ
〈8ablish TOYAMA〉が考える「食と農」 | Page 3

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楽しさを見出し、つくっていくことで
射水のまちを「ずっと」好きになる

北陸ポートサービスが運営する、射水市を拠点としたまちづくりのプラットフォーム「imizutto(イミズット)」。エイタブリッシュはその一環であり、リノベーションされたこの店舗も、イミズットの拠点になります。2階はギャラリーなどのスペースになるべく現在リノベ中です。

「Play Well, Learn Well〜よく遊び、よく学べ」をコンセプトに掲げ、暮らしに必要な要素を融合させた場をつくり発信することを目的としています。射水(いみず)」と「ずっと」をかけ合わせた造語であり、「このまちが好き」「このまちにずっといたい」と子どもたちが思えるようなまちづくりを目指したいという思いから名づけたのだそうです。

〈8ablish TOYAMA〉の入口から内川を眺める川村さんと加治さん
地域社会における文化事業プロジェクトの一環で始まった「imizutto」は、農・庭・食のライフスタイル提案型施設であり、エンターテインメントの拠点でもある。

「子どもが生まれたときに、この子たちにはどんな未来が待っているんだろう? と思ったことがあって。戦争や新型コロナウイルスといった思いもよらないことが次々と起こる今の時代において、自分たち自身が楽しく生きられるかどうかがとても大切なことだと考えるようになりました。

楽しさっていうのは、今この瞬間だけを楽しむのではなくて、より良い未来に向かっていこうとする姿勢にある。そういうことを、もっとやらなきゃいけないなと考えるようになりました」(加治さん)

〈8ablish TOYAMA〉を対岸から描いた水彩画
取材中、対岸のベンチでこちらに向かって絵を描いていた女性の作品を見せてもらうと、〈8ablish TOYAMA〉の外観が描かれていた。

「初めて富山を訪れたときの印象は、立山連峰すごいなとか、自然のすばらしさに感動していたんですけど、今、一番の魅力は何かと聞かれたら、やっぱり人ですね。加治さんたちに出会ってから、地域のことを真剣に考えている人がたくさんいることを知りました。まちの魅力っていうのは結局、そこにいる人がつくっているんだと思います」(川村さん)

両岸に漁船が停泊する内川の景色
射水市内川のキャッチフレーズは“日本のベニス”。
内川に架かる、赤い切妻屋根がついた東橋
エイタブリッシュから歩いてすぐにある東橋。

自分たちが暮らすまちは、自分たちで楽しくしていく。人が集うことで文化が生まれ、この先100年続いていくような未来のあらゆる人にとっての故郷をつくりたい。射水の魅力を伝えるための場づくりから始まった、「imizutto」という拠点でありプロジェクト。内川沿いにエイタブリッシュができたことで、同じような考えを持つ人たちが集まってきてくれたら、とふたりは話します。

内川沿いで談笑する川村さんと加治さん

「目の前に流れるこの川をただただ眺めているだけで、何時間でもいられるんですよ。焚き火をしているときの感覚に近いというか、不思議な魔力がある。そういうのって、普通の観光をしただけでは気づかないし、味わえないと思うんです。

射水のポテンシャルや隠れた魅力をどんどん掘り起こしていくことで、今の子どもたちが大人になる頃には、もっと楽しげな風景が広がっているはず。そこにはきっと私たちも存在していて、川沿いでのんびりワインでも飲んでいるんだろうなと(笑)。まだまだこれからが楽しみですね」(川村さん)

Information
8ablish TOYAMA(エイタブリッシュ トヤマ)
address:富山県射水市立町14-2
tel:0766-82-3001
営業時間:9:00〜16:00
定休日:不定休
Web:8ablish TOYAMA 内川(とやま観光ナビ)
Information
コロカル
※日本のさまざまな場所とつながり、新しい日本の魅力を発見するウェブマガジン『コロカル』では、月刊特集『エリアリノベのススメ。』にて、射水市の新湊内川エリアのリノベ事例を紹介しています。こちらもご覧ください。
Web:コロカル

credit text:井上春香 photo:竹田泰子

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