2023年11月にスタートした富山県の公式ポータルサイト『doors TOYAMA(ドアーズ富山)』。そのサイトオープンを記念して、11月17日にオープニングイベント『富山へ繋がるとびら! 写真で見る富山ガイド』が東京・日本橋にあるオープンスペース〈+NARU NIHONBASHI〉で開催されました。
写真で!食で!
富山の新たな魅力と出合うとびら。
今回富山にゆかりや関心がある約30名の参加者の方々が、それぞれの思いを胸に、会場に集まりました。「写真で見る富山ガイドブック」と題して、富山を拠点に活動するフォトグラファー・イナガキヤストさんをゲストにお招きしたトークショーがスタート。
まずはイナガキさんが、地元・富山の景色を撮影するようになった意外なきっかけを教えてくれました。
「写真を始めたのは10年前。子どもが生まれて、成長する姿を残したいなと思ったのがきっかけです。最初の数年は家族や周りの人たちの写真を撮っていたのですが、2020年頃から、本格的に富山の風景を撮るようになりました。
コロナ禍で外出自粛が続き、思うように出かけられない、地元にも帰れない……という状況のなかで、僕に何かできることがあるか考えました。それで『せめて写真というかたちで、富山のすばらしい風景を見てもらえたら!』と、過去に撮った富山の写真を『#富山の本気』のハッシュタグを付けて、SNSに投稿したんです。するとその写真を見つけてくれたユーザーから、想像を超える反響があって、こうして自分の写真を通して誰かに楽しんでいただけることが、すごく嬉しかったです」 (イナガキさん)
続いて、実際に富山で撮影したお気に入りの絶景を紹介するコーナーへ。富山で生まれ育ったイナガキさんだからこそ知る、富山の魅力とは?
「高岡市で撮影した『雨晴海岸(あまはらしかいがん)』。立山連峰と海越しの女岩は絶景スポットなので、剱岳の真上に太陽が昇った貴重な瞬間をシャッターにおさめました。海を挟んで標高3000メートル級の山々を望むことができる景色は、雄大で息を呑む美しさです」(イナガキさん)
写真を通して見る、
それぞれの“とっておきの富山”とは?
さらに「#とやまへのとびら」のハッシュタグをつけて、参加者のみなさんにInstagramで事前投稿してもらった “とっておきの富山”の写真をご紹介。たくさんの応募のなかから、イナガキさんが特にグッときた写真ベスト3も発表されました。
【第3位】
「富山を代表する剱岳がすごくきれいに撮れていて、圧巻の写真ですね、紅葉のベストシーズンで天気もいい、とコンディションも抜群の1枚に仕上がっています。ちなみに、他県の人は分からないそうなのですが、富山県民はどこからでもすぐに剱岳を見つけられるという、あるあるもあります(笑)」 (イナガキさん)
【第2位】
「富山の原風景である田んぼの奥に立山連峰がそびえ立っていて、これぞまさに富山! という1枚。水面に映る空の青さや雲のかたちもすてきですね」(イナガキさん)
【第1位】
「海と山が同時に見えるというのは、富山ならではの風景ですよね。最も富山らしい風景ということで1位に選んだのですが、ただ海と山が一緒に写った写真ではなく、波しぶきがポイント。冬の日本海の荒々しさや、壮大さを感じさせてくれます」 (イナガキさん)
富山を味わうならコレ!
名物・ます寿司を食べ比べ
トークショーの後の交流会では、富山名物・ます寿司バーが登場! 2016年に日本橋にオープンし、首都圏情報発信拠点として、富山の魅力をお届けするショップ〈日本橋とやま館〉から取り寄せた10種類のます寿司がカウンターに並びます。
色々な種類をお皿にのせる参加者のみなさん。「初めて食べたけどおいしい!」「富山出身でよく食べていたけど食べ比べるのは初めて。店によってこんなに味が違うなんて驚きです」と、盛り上がりを見せました。
さらにます寿司バーには、イナガキさんおすすめの富山県内の蔵元がつくる日本酒も。
「今回は富美菊酒造、林酒造、桝田酒造、皇国晴酒造、三笑楽酒造の5つの蔵元を選びました。仕事で富山にあるいろいろな酒蔵に伺ったことをきっかけに日本酒が好きになって。つくっている人や場所によって本当に口当たりや風味も全然違うんです。飲み比べてお気に入りの1本を見つけていただけたら、うれしいです」 (イナガキさん)
富山のます寿司と丹精込めて造り上げた日本酒の数々。富山ならではのグルメは、参加者の皆さんの胃袋も鷲掴みに。
「高岡市出身なので、今日は馴染みのある風景がたくさん出てきて懐かしかったし、やっぱりいい場所だなと実感できました。食や世界遺産など見所がたくさんあるので、ぜひ遊びに行ってほしいです」 と、参加者のなかには、富山ご出身の方も。富山に行ったことがある人もない人も、それぞれの「とやまへのとびら」を見つけることができたようです。
富山県の“いいもの”が当たる、
大盛り上がりの抽選会!
イベントの最後には抽選会を実施し、会場は大盛り上がり。当選者には富山にまつわるプレゼントが贈られました。 抽選役には、なんと! 新田八朗富山県知事。
「富山県には、豊かな自然や文化に育まれてきた食やものづくりなど、みなさんに知っていただきたい魅力が、まだまだたくさんあります。訪れる季節によっても、さまざまな楽しみ方ができるので、こうしたイベントを通して、より富山を身近に感じ、このご縁を大切に、今後とも富山に関わっていただけたら、とてもうれしいです」
当選者への景品は、〈日本橋とやま館〉から取り寄せた富山ゆかりの品々。工芸品や調味料セットなどが贈られました。
こうして大盛況のなか、幕を閉じた『doors TOYAMA』オープニングイベント。 参加者の方からは「ます寿司と富山の日本酒で、都内にいながら富山を満喫しました」「イナガキさんが撮った富山の風景がすごくきれいで、直接見に行きたいと思いました!」と、うれしい声が上がりました。
『doors TOYAMA』では、海の幸や山の幸、美しい景色、昔から受け継がれるデザインプロダクト、心にも体にも、社会にも良好なウェルビーイングな場など、まだまだ知られざる富山の魅力をたくさん発信していきます。各公式SNSアカウントもぜひフォローしてみてくださいね。
credit text:大西マリコ photo:黒川ひろみ