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くま、わに、うさぎ、ジビエのおにぎり3種類
travel, gourmet

“ローカルコンビニ”という新たな目的地。
〈立山サンダーバード〉を訪ねて | Page 2

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ジビエおにぎり、ご当地サイダー、カップ麺。
マニアックな食の世界へようこそ

続いて、ジビエ多めの具材が話題の手づくりおにぎりコーナー。サンドイッチのコンセプトとは異なるものの、おにぎりもバラエティに富んでいます。

ラップで包んだおにぎりに貼られたシールには、くま、わに、うさぎ、とだけ書かれていて、いったいどんな味なんだろう……? と期待と不安が入り混じった気持ちに。おにぎり棚の商品札を見るとこんな説明がありました。

“富山県産100%コシヒカリのおいしいお米とおいしいお水で作っています。くま肉のねぎ醤油味!”

“噂の珍味ワニ肉!あっさりした肉質に後引く美味。醤油ガーリックペッパー味です”

ジビエおにぎりが並ぶ商品棚
手づくりジビエおにぎりの棚。
くま、わに、カンガルーなどの具材を握ったおにぎり
形が三角でも丸でもなく微妙な楕円なのは、やさしく包むように握っているからだそう。具の種類は、くま、わに、カンガルー、うま、くじら、さめ、なまず……。

ようやく味のイメージが浮かんだところで実際にいただいてみると、香味野菜と醤油ベースの味つけで想像以上に食べやすい味。同時にちゃんと肉本来の味も感じられます。

「ジビエおにぎりをやろうと思ったのは、お客さんで猟師をやられてる方がいて、いろいろ教えてくれたからです。今は来年の春に向けて変わり種メニューを試作中です。つくってみたい食材を見つけると、もう待てんようになるんですわ(笑)」

念のため書いておくと、定番の具材もあるので、初めはノーマルなものをチョイスし、次回以降にジビエにトライするのも良さそうです。ただここは、普通のコンビニとは違う、立山にしか存在しないローカルコンビニ。せっかく訪れるなら、ちょっと冒険するつもりで楽しんでみるのもおすすめです。案外、ハマってしまうかもしれません。

10種類以上のご当地サイダーが並ぶ
珍しい「ご当地サイダー」コーナーも人気。おいしいかどうかではなく、おもしろいという理由で買っていく人が多いのだとか。

ご当地サイダーやカップラーメン、輸入タバコといった商品棚を見るとわかる通り、得意とするセレクトは「一点特化型」。納得するまで集めないと気が済まない、コレクター気質なのだとか。それに加えてサンドイッチやおにぎり、オリジナルグッズにも通じるのは、ひとつのテーマや目的を決めるととことん掘り下げたくなる性格からきているのでしょう。

地域限定のカップ麺が揃うコーナー
「ついつい癖でここまで集めてしまった」という、東西の「赤いきつね」や「緑のたぬき」、北海道限定の「どん兵衛」など。

普通のものよりも、珍しくて変わっているもの。この考え方は、立山サンダーバードというお店づくりに欠かせません。もうひとつ大切にしているのは、お店を訪れたさまざまなお客さんから寄せられる声。

「うちは誰もタバコを吸わないもんで、タバコのコーナーもお客さんから『手巻きタバコを置いてほしい』っていわれたのがきっかけなんですわ。そこからどんどん増えていっています。あとはやっぱり観光の人も多いから、富山のものとかも置いたり、逆に地元の人たちが楽しめるようなのを置いたりとかですね」

冷凍コーナーに並ぶ昆布じめ商品
富山や北陸で親しまれている「昆布じめ」商品コーナー。魚の切り身が一般的ではあるが、思わず二度見してしまったのが「豚キムチ」。果たしてそのお味は……?
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